最近の車のすごさ
追突事故を起こしたヴィッツです。
フロントバンパ右側に変形が見られますが見た感じは、そんなに大した損傷に見えません。
ボンネットのストライカを見ます。
赤丸の傷がある部分が通常のボンネットロックの位置で
黄色の丸の部分が今回の損傷でボンネットロックが後退して出来た傷です。
ボンネットのストライカが大きくなっていますのでロックが後退してもボンネットが損傷しにくい構造です。
★スゴイ1★
矢印がフロントバンパのクリップ穴とラジエータアッパサポートのバンパーを止めるためのクリップ穴です。
この穴は同じ位置にあるものです。
アッパサポートがこんなに押されています。
バンパーを外して見ると・・・・・
結構、骨格部がつぶれています。
追突事故なので衝撃をフロントバンパリンホースメントが吸収し大きく変形しています。
フロントバンパリンホースメントの前側は大きな穴がいくつも開けられ衝撃吸収構造になっています。
フロントバンパリンホースメントの裏側はとっても堅い鉄板で(1400Mパスカル!)
kgf/cm2に換算すると
1400/0.09807=14275.5kgf/cm2!!
で、いいのかな?まちがってたらすみません<m(__)m>
パスカルって単位がなじめない世代なもんで・・・・・
とにかく、とっても堅い鉄板がついており、
フロントバンパリンホース前部で吸収しきれなかった衝撃を左右のサイドメンバに伝えます。
★スゴイ2★
サイドサポート、サイドメンバ先端にもスゴイがあります。
フロントバンパリンホースメントの後方にはフロントサイドメンバーブラケットがあります。
この部品はフロントバンパーリンホースメントからの衝撃を自身が潰れることにより吸収します。
しかもボルトで取り付けられていますので交換が簡単です。
僕らがハンマーでカンカンと叩かなくてもボックスレンチがあれば治せます。
★スゴイ3★
板金屋的には微妙ですが・・・・
そのフロントサイドメンバーブラケットより後方のサイドメンバーは、またまた堅い構造で衝撃に大変強く潰れにくいです。
潰れず客室空間の変形を阻止しようとします。
★スゴイ4★
サイドサポートにはクラッシュビートが設けられフロントサイドメンバーブラケットが潰れたら折りたたむように変形します。
なぜか・・・・フロントサイドメンバーブラケットが少々潰れてもコンデンサーとラジエータの取付空間が残るようになっています。
★スゴイ5★
ジャバラ構造になっています。
残念、今回はホーンがコンデンサに当たっちゃってコンデンサーは交換でしたけど・・・・・
でも、ともかくこれだけの損傷でラジエータが無事ということはすごいです。
コンデンサなんか簡単に手で曲がってしまう部品ですから・・・・
当然、乗客は無事でしょう。
衝突安全ボデーってすごいですね(^-^)
★スゴイ★
ラクティスも同じような構造ですね。
ヴィッツよりボネットが前に出ている分、ボンネットに損傷が起きやすいのかな?
以前の構造の車種での前部衝突の様子ですが
フロントバンパリンホースメントが折れまがってますね。
マーチにも同じような構造が見れます。
そして僕らはお客様を守る重要パーツが錆びないようにしっかり塗装します。
おまけ
エアバックセンサーはラジエータサポートに取りついています。
昔はサイドメンバーについていたのですが何かの理由があるんでしょうね。
エアバックと言えば昔は縁石乗り上げただけで作動していましたが
今は見たことないです。進化してるように思う。